第50章 promise ■
五条がコンドームを取り出そうとしたとき、レイにやんわりと手を掴まれた。
「それ…しないで…」
「は…」
驚いてレイを見ると、彼女は真剣な表情をしている。
「欲しい…悟の全部…」
「え……これも受け取ってくれるの?」
微笑んで頷くレイに五条は眉をひそめて彼女の前髪を梳かし、額にキスを落とす。
「ほんと…に?」
「うん」
「いいの…?」
「嫌?」
「嫌なわけないだろ。
むしろ………」
こんな嬉しい状況で、
少しばかり悩んでしまう自分が情けない。
だって彼女はものすごく貴重で優秀な呪術師だ。
もし今彼女の身に……
なんてことがあって大きな戦力を失うことになったら当然周りが黙ってないだろう。
僕がめちゃくちゃ責められるなんてことは全然いいんだけど、レイが責められて傷つくことだけは……
でも……
そんなこと関係ないよな。
僕らの幸せは誰にも邪魔されたくない。
それにそれは…
決して高くはない確率の話で、
現実どうなるかなんて分からないし。
ただ僕もレイも
0.01ミリでも自分たちを隔てるものが許せないだけで。
今日くらいはお互いを
しっかりと、直に感じ合いたいだけで。
「………。」
五条は目と鼻の先で数秒見つめたあと、眉をひそめて微笑んでから意を決したようにレイの脚を割り、自身をゆっくりと滑らせていった。
「んっ…」
「っ…は……レイっ…」
ゆっくりと律動を始める。
絡みついてくる凄まじい快感の刺激に耐えながら、ぎゅっとレイを抱きつつみ、奥歯を噛み締める。
徐々に動きを早め、驚喜をさらけ出すように思い切り最奥を突き上げていった。