第50章 promise ■
「ねぇレイ。
結婚指輪はどんなのがいい〜?」
そう言って後ろから腕を回す。
「えぇっ、私ぜんっぜんわかんないから悟が選んでいいよ?」
「ちょっと待ってよ、僕だってわかんないよ。全部初めてのことなんだから。」
「ははっ。そうだよね、確かに。」
「だいたいプロポーズだってこれで合ってんのかわかんないし。もう僕さぁ考えてみたらすっごーく恥ずかしいことしてるよね。あーなんか今更になって冷静になってきた…」
「恥ずかしいことなんてしてないよ?私すごく嬉しかったよ。今まで生きてきて1番。」
「…そ……ならいいけど。あー恥ずかし」
本気で羞恥に駆られているようで、
額に手を当てながらため息を吐いている。
レイはそんな五条を見つめながら気付かれないように笑った。
確かに考えてみたら…
こういうことってとても勇気が必要だったかもしれない。
でもどうやったら私が喜ぶのか、
やっぱり悟が一番よくわかってる。
どうやったら一生忘れないのかも。