第50章 promise ■
これがベタなのかは正直レイにとってはよくわからなかったが、間違いなく一生心に残る、忘れられない日だと思った。
写真をたくさん撮り、
Will you marry me? を、
Yes に書き換えてからまた写真を撮った。
そして、薔薇の花束は99本らしい。
「99本は、永遠の愛って意味があるんだよ。
100本じゃないとかウケるよね」
「そうなんだ。でもすごい!
こんなに大量の深紅の薔薇見たのって初めて!」
嬉しそうに花束を抱えてベッドに寝転ぶレイをパシャパシャ写メりながら五条は言った。
「それさぁ、お風呂に入れちゃおうよ」
「え〜なんでっ!勿体ない!嫌だよ!」
「でもさ、邪魔じゃない?
ついでにベッドの上にある花びらも全部、お風呂に浮かべて入ろ。きっとちょ〜ロマンチックだよ〜♡」
女の子よりも乙女チックなことを言う五条に、レイは切なげに笑って言った。
「じゃあこの花束の薔薇は、1日1本ずつお風呂に入れる。」
今日から1本ずつ、大切に…ね。