第50章 promise ■
何も考えられず、ただただその衝撃的な迫力に圧倒されていると、突然首に何かが触れた。
ピクっとして後ろを振り返ると、五条がいつのまにか背後に笑って立っている。
「え……?」
「お星様」
意味深なことを言われ、胸元を見ると、自分の首にネックレスが付けられているのだということに気がついた。
それは本当に今夜空に輝いている星の1粒のような輝きを放っているダイヤモンドだった。
「ペンダント消しちゃったからさ…。
でもホントはあんまりネックレスってあげたくなかったんだけど…ね。
首輪みたいでなんだか、相手を縛り付けるみたいな意味があるって聞いたし」
そう小さく言って苦笑いする五条の手をとって、レイは優しく言った。
「悟…ありがとう…。でも違うよ。
ネックレスをプレゼントすることは、相手の無事や幸せを願う、お守りのような意味がこめられてるんだよ。」
その言葉に、五条は一瞬目を見開いたかと思えば、すぐにまた笑ってそのままレイの手を引いた。
「行こう。」
その優しい囁きに、ハッとなって鼓動が大きく跳ねた。
"行こう"
その姿は、かつてのあの日をまた思い起こさせた。