第50章 promise ■
飛行中は、素晴らしいサービスと食事を堪能したり、たくさんお喋りしたり、イチャイチャしたり、一緒に眠ったり…
久しぶりの2人の時間を空の上で充分満喫し、
完全に以前の2人に戻っていた。
それだけでもレイはもう充分楽しい旅だと満足だったのだが、本番はここかららしい。
着いた先はニュージーランドだった。
そして、南島最大の街、クライストチャーチに到着する。
南島の東海岸にある、イギリス統治時代の遺産が数多く残る街。
市内のサイクリングコースや公園、植物園の緑もイギリス風で、まるで絵本から抜け出てきたような可愛らしい風景が広がっている。
「すっごい……可愛い…なにここ…」
まるでお姫様にでもなった気分だと
本気でそう思った。
「でもホントは僕、オークランドのデボンポート辺りも行きたかったんだよねぇ。チョコ有名だし〜。でもあそこ北島だからさ。レイに見せたいものはこっちの南島方面だし。マジ広すぎだよねニュージーランド。」
五条はそんなことを言っているが、レイはもう既にこの街並みのなにもかもを気に入ってしまい、早くも夢見心地だった。