第50章 promise ■
「ん…っ、ふ…ぁ…悟っ…ダメッ…」
キスをしたまま五条の手がスルスルと体を這っていく。
「ダメってばさとっ」
「ダメって言われるとしたくなる。
それに煽ったのはレイじゃん…」
煽ったわけじゃ…
と言おうとしたのだが、また獰猛に唇を塞がれた。
やっぱり彼とのキスは気持ちいい…
蕩けそう…
思わずこのまま身を任せてしまいたくなる…
でもここじゃ…
「っだ、だめっ!悟!」
「んもう、なにー?
レイに拒否権なんてないんですけど」
「場を弁えてよっ…
私だって…ずーっと耐えてたんだから…」
それ以上されたら我慢できなくなる。
と言って顔を火照らせ視線を外すレイがたまらなく可愛くて、五条の鼓動が初恋の少年さながらに跳ね上がる。
ダメだ…やっぱ好きすぎる。
萌えどころじゃない。死にそ。
「もー無理!じゃーずっとくっついてて!」
五条は耐えきれなくなりガバッと抱きつき
脚をからませ強く包み込んだ。
「っわ!もー!私だって耐えてたのに〜」
「ていうか!新しい髪型ちょ〜似合ってるよ〜
色もいい感じ♪」
「ほんと?よかったぁ〜」
「でも初めすごい驚いたよ?髪切るとかさぁもう本気で僕振られたなって思ったもん」
「えっなんで?」
「なんでって!髪切る時ってそういうタイミングでしょ」
「??なにそれ?聞いたことないんだけど?」
「えっ」
「えっ」
数秒真顔で見つめあったあと、五条が盛大に噴き出した。
「しぃ〜…」
「ぎゃははっ!無理無理!しぃ〜とか無理!」
「もう意味わかんないっ〜」
「ていうか掌で踊らされすぎじゃん僕っふはっ」
「どゆこと?私そんなつもりないよ?」
「わかってるわかってる。そーゆーとこ好きぃ〜」
「ひあっ!ちょちょっと…っ」
結局2人とも、
今は空の上なのだということをほぼ忘れてしまっていた。