第50章 promise ■
「え、やっぱり引いた?引きすぎた?…よね…?」
「ふふ、違うよ…ただなんか…
悟のプロ級のキスも、練習ありきのものだったんだなぁって思ったらちょっと…ふふっ…なんだか可愛くて…ていうか、ちょっと安心した」
「……は?ちがっ!練習したとかじゃなくて!」
「それに…私がいなかった頃の話しなんて私がとやかく言えることではないし」
にっこり微笑むレイに五条は目を見開く。
「私、ジュンさんに嫉妬してたんじゃなくて、悟に嫉妬してたんだと思う。
悟があまりにも…その…いろいろすごくて…私が翻弄されてばっかりで…悔しいというよりも、なんていうか…自分に自信がなくなっちゃってて…
だから……」
「自信なくなるなんておかしい。
僕が綺麗だと思うのも可愛いと思うのも、この世でレイだけだよ?これホントだから。」
お姫様は、いつでもたった1人だけなんだよ…
そう言って真っ直ぐ見つめ、少し照れたように目を細める五条に目頭が熱くなる。