第50章 promise ■
「僕が悪いから。レイは謝らなくていいよ」
「そんなことないよ。私がちゃんと落ち着いて話し合おうとしてれば…」
「とにかく聞いてレイ。
まずは…あいつのことだけど…」
ジュンさんという人のことだろうか?
レイはその静かな声色に耳を傾ける。
「あれは…言った通り五条家の使用人の娘でさ…
ていうか……息子…なんだよ」
「えっ…?!」
なにそれ?!
実は男ってこと?!
あんなに綺麗な人が?!
驚きすぎて五条の胸から顔を上げられない。
しかし五条は冷静な口調のまま続ける。
「可愛い女性を見つけるとすぐからかうようなこと言ったり手を出そうとしたりするんだよ。ちょっとレイもターゲットにされてたみたいだね」
「・・・」
開いた口が塞がらない。