第50章 promise ■
クマが言った通り、激辛料理のおかげで、モヤモヤしていた頭の中が少しクリアになり、なんだかんだ観光を楽しめていた。
楽しみにしていたホテルのプールでも3ショットをたくさん撮り、思う存分はしゃいだ。
「レイちゃん、あのね…」
備え付けのジャグジー風呂に浸かりながら、九十九が突然神妙な面持ちで語り出した。
「実はずっとレイちゃんに言わなくてはならないことがあったんだ。」
「はい。なんでしょう?」
レイはポカンとした表情で九十九の真剣な瞳を覗く。
「君は夏油くんの恋人だったそうだね。」
その言葉に、レイの鼓動がドクンと跳ねた。
何も言えなくなっていると、九十九は深く深呼吸してから口を開いた。
「君に…謝らなくちゃいけないことがある。」