第49章 roaring
風呂からあがり、スマホを見ると、硝子から5件の着信と2件のメッセージが届いていた。
「えっ…どうしたんだろっ…」
すると横からクマが声を上げた。
「んだこれぇ…
おいらのスマホにシチサンから10件以上も着信がある。」
「っえ、マジ?私んとこには硝子から…」
「あいつらめ…。まぁ大方、要件は予想つくが。」
確かに予想は着く。
間違いなく五条に関してだろう。
レイは恐る恐る硝子に電話をかけた。
«っあ、レイ?ちょっと遅いよ»
「ごめんっ、お風呂入ってて…」
«ホントに冥さんのとこいるんだ。ていうか、五条に連絡してやってよ。»
「えっ、ど、どうして私?そんな勇気ないよ」
«一応聞くけど、別れたいわけじゃないよね?»
「そ、れは…もちろん…」
«じゃー電話してやって。さっきまであいつと会ってたんだけど、すっげー落ち込んでて死人みたいだった。見てらんなかったわ。泣き喚くし…»
その話にさすがに目を見開いて言葉を失ってしまった。