第8章 unexpected
そして今回の任務…
前の五条の意見がようやく採用された。
「五条と神無月、夏油と家入、クマはどちらにつくか任せる。」
「せんせーせんせー!これってあれだよね!?
夏休み前最後の任務だよね?!」
五条はレイと組んだことにもうすでに満足そうにしている。
「何事も起きなければ、そうなるな。
で、クマ、お前はどうする?」
クマはレイの机の上に寝そべりながら面倒くさそうな声を出した。
「おいら今回はパス〜
パンダと遊んでやってたからかなり疲れてんだ。」
意外なことに、パンダとはあれから結構仲良くなっているらしい。
立場が同じようなものだから、気心の知れた仲になれたのかもしれない。
そのおかげか、少しだけ言葉遣いがマシになった。
なんにせよそれは喜ばしいことだ。
「そうか…わかった」
こんなことを承諾してもらえる特別待遇は、もちろんクマだけだ。
「うっし!邪魔者がいなくて助かるわ〜」
五条のその言葉に、クマは寝そべったまま冷淡な声を出した。
「やっぱ行くわ」
「はぁあ?!」
「てめぇにレイを任せられるわけねぇだろ白髪野郎」
「あぁ?!俺はレイに傷1つつけねぇよ!
傑に誓ってな!!だろ?傑くんっ♪」
ニヤリと白い歯を見せる五条に、夏油は目を細めた。
"ねぇ傑、レイには傷1つ付けない!って映画みたいなセリフ聞かせてよ"
"自分を奮い立たせるためにわざわざそんなことを言う弱者のセリフは私は吐かない"
"あっそ。じゃ、次回俺の時には使わせてもらうわ"
夏油はふぅとため息ひとつつく。
あー…言ってたなそういえば。
くだらなすぎて忘れていた。
「あぁ…そうだな。」
とりあえず夏油はそう一言言った。