第48章 hesitation
五条は仕方なくジュンに電話をし、会話の内容を聞いてもうため息しか出なかった。
「あー…もおっ…僕消えたくなってきたー」
「それより五条、おいらも向こうへ行っていいか?」
「えっ?!」
レイにもクマにも出ていかれたら、まるで妻と子に愛想つかされ捨てられた夫のような立場みたいだ。
そんな虚しさを噛み締めたくはない。
「ちょちょっとそれは勘弁だよクマポン!僕を一人にしないでよ〜!一緒に作戦考えて?ね?」
「あんなぁ、もうここまでおいら付き合ってやったんだぞ。話聞いてたろ?」
「そりゃ……
とても素晴らしいアドバイスは頂きましたけどぉ」
「あとは頑張れ」
「おおおいちょっと待ってえぇぇぇええ!」
五条は縋るようにクマを抱きとめた。