第48章 hesitation
そしてあの喧嘩の一件からというもの、少しは寛容的に努めているレイでも、正直我慢は募っていた。
うちにある大きなソファー(大小合わせて4つある)をそろそろ新しくしたいと言って、また高額なものに買い替えたり、冷蔵庫冷凍庫の中は相変わらずなままなのだ。
「はぁ……なんかこのままだと本当に私も価値観おかしくなりそう…」
「いいじゃねぇか。放っておけよ。」
クマは本当に呑気だ。
「いや、何が気に食わないかって、単純に物の価値を軽く見すぎなんだよ。まだまだ使えるものでもこうやってあれこれ買い替えてさぁ…」
「新しいもの好きな男…まぁ悪くはねぇじゃんか。」
「だからそーゆーことじゃなくて…」
クマはなんでも興味津々なのでむしろ結構喜んでいるようだ。