第47章 determination ■

なんとも高級感漂う店内の雰囲気とBGMにたじろぎながら洋服のコーナーを静かに物色する。

そして、値札を見て唖然としてしまった。

ワンピースが約30万、スカートは20万超。
カーディガンやトップスもどんなに安いものでも余裕で15万は超えている。
しかも中には100万近くしているものまである。


｢あ…りえない…｣

私は今までどんなに高くても1万以内で買えてたよ？！
と心の中で叫びながら踵を返そうとしたときだった。


｢お客様。なにかお探しですか？｣

｢えっ…あっ…｣

小綺麗なスーツを身にまとった美しい店員ににこやかに呼び止められてしまった。

｢えと……っ…ふ、服を…
でも、ちょっと私には似合わないかな〜って思ったんでっ…はは…お邪魔しましたぁ……｣

｢いえいえ何をおっしゃいますか！お客様のようにお上品なお顔とスラっとした細身の体型の方に合うものはたくさんご用意ございます。こちらなんかいかがでしょう？新作のデイドレス…胸元のパッチにラウンドネックのベルテッドスタイル…バッグジップクロージャーでポイントはこのフレア素材とベルトのロゴ…そして｣

｢・・・｣

レイはわけもわからずただひたすらその早口言葉のような説明を聞いているしか無かった。