第47章 determination ■
「はー…わかったよ。」
そう言って触れるだけのキスをした。
「・・・悟…」
「ふ……」
まだ不安そうな表情を崩さないレイの唇をもう一度奪ったあと、静かに言う。
「大丈夫…なぁ〜んもしない。だから安心して。
だって "今" なかったことにしたじゃん?」
そう… "今" だけね…
「レイ 今日は任務とかなんもないでしょ?たまには丸1日好きなことして過ごしなよ。新しいお洋服買っておいで。」
ようやくレイは安心した表情になって微笑んだ。
「うん。」
「じゃーはい、ここにカード置いてくね」
「えっまたそのカード?いっいいよ!いつもの引き出しに入ってる財布で充分足りるよ」
「ははっ、どんだけ安物買おうとしてんの。
とにかくこれで思う存分買い物して。」
「うー…ん…わかった…」
ブラックカードを手にとり、戸惑いつつもジッと見つめている彼女に小さく笑う。
「ふっ。かわいいなもう…」
頭をポンポンと撫で、
「…愛してる」
それだけ耳元で囁いてからポンッと消えた。