第47章 determination ■
レイは全身で呼吸を繰り返しながら
テーブルの上でゆっくりと起き上がって振り向いた。
「っ…え……」
五条がゴムを処理しているところだった。
「さ、とる…っ…
してくれてた…の…?」
「……ん…さすがに…本気でレイを困らせるようなことはできないでしょ…」
そう言ってゴムを処理した五条は、
眉一つ動かさず静かに手を洗いに行ってしまった。
「・・・」
こんな状況で、
どれだけ理性を保つのに必死だっただろう…
レイの胸はチクチク痛いままだった。
衣服を整えてテーブルに寄りかかっていると
五条が戻ってきた。
ガバッと抱き寄せられ、強く包み込まれたまま
「…ありがとレイ」
小さく耳元で囁かれた。
体の震えは止まっていた。
レイから発せられたあの言葉は、
何より嬉しかった。
全てを受け止め、受け入れてくれていると
実感できるものだったから。
こんな理性を失いかけてた自分でも…
「悟……ごめんね…」
「だから…謝んなくていーから。」
五条はそう言って、フッと笑い、体を離した。
「わ、私には、なんでもぶつけていいから…
私以外には…やめて?」
「ん?」
「ね?お願い…
その分私が受け止めるからっ」
潤んだ瞳で必死に見上げてくるレイに
目隠しの奥の目が細まる。