第47章 determination ■
突然目の前に、2人が重なり合って割り込んできたため、全くテレビが見えなくなったクマは険しい顔をする。
「てめぇら…そういうことは向こうでやれや!
今ぁ朝の占い観てんだよ!」
花瓶を両手で持ったクマが怒鳴る。
しかし五条が、テーブルの上のレイを押さえつけたまま顔を上げずに低く言った。
「クマ…分かるだろ。少しは僕の意思を汲めよ」
静かに冷酷に響いたその声と、
震えている五条の手を見下ろしたあと、
クマは眉間に皺を寄せてからピッとテレビを消した。
「…散らかすなよ?」
そう一言言って花瓶を大事そうに抱えながら別の部屋へと行ってしまった。
「…あ……さとっ」
言葉を発する前に噛み付くようなキスを落とされ
そのまま服の中に手が滑り込んできた。
「んんんーっ…ぃあぁっ…さっ、んんっ、待っ」
必死に抵抗を試みるも、
両手を頭上で押さえつけられ、
乱暴に乳房を揉みしだかれる。
舌を追いかけ回され奥から絡め取られ、
いつの間にか甘ったるい吐息しか出せなくなっていた。
ここまで乱暴なキスは初めてだ。
五条の舌が震えている…
発散しきれない熱、限界を超えても押さえ込んでいる感情と共に、悲しいほどそれが伝わってきてしまい、レイはいたたまれない気持ちになっていた。