第47章 determination ■
風呂から上がると、きちんと朝食が用意されていた。
五条の体調不良はすっかり抜けていた。
手を合わせてひとまず皆で朝食を食べる。
言っていたとおり、自分の皿には、ふわっとした綺麗なオムレツに、マフィン、ベーコン、サラダが盛り付けられている。
定番のジャム入りヨーグルトと甘いカフェオレもしっかりある。
「……おいしい。ありがと、レイ様…」
「っえ、様ってなに?」
「・・・」
ずっと落ち込み気味の五条の意を察してか、レイは明るく言った。
「昨夜のことは気にしないでよ。私は全然大丈夫なんだから。それより気分はどう?頭痛いとかない?」
「うん、へーき…。レイの服も…ごめんね…
もうお酒は飲まないようにするね…」
申し訳なさと羞恥と嬉しさと…様々な感情がごちゃまぜになりながらも朝食を食べきり、そして意を決して本題に入る。
「… レイ、ちょっと来て」
「うん。」
レイも意味は分かっているようで強く頷き、2人でソファーに座った。
「あのさ、僕は見てないけどさ…
その…あれは…本当なの?」
レイは一瞬言葉に詰まり、静かに口を開いた。
「…うん…ごめんね…。私に隙があったから…」
「・・・」
五条はやるせない思いを奥歯で噛み締めながら小さく深呼吸する。