第47章 determination ■
「わかった。じゃあ私は朝ごはん作るね。
悟昨日から何にも食べてないからお腹空いてるでしょ?」
「……うん…空いてる…」
「オムレツとスクランブルエッグどっちがいい?」
「……オムレツ…」
「わかった。あ、クロワッサンとマフィンどっちがいい?」
「……マフィン…」
「OK。カフェオレとオレンジジュースどっちがいい?」
「……カフェオレ…」
「ふっ…だよね。砂糖多めね。」
レイはニコニコしながらベッドから降りた。
「ねぇ… レイ……」
「ん?」
振り返ると、ベッドの上でまだ項垂れていて視線が下に落ちている五条がいる。
「なんでそんなに…優しい…の…」
「……え?…いきなり、どしたの?」
「・・・」
そのまま数秒沈黙した後、レイは目を合わせないままの五条に満面の笑みで言った。
「悟のことが大好きだから、かな!」
「………っ…」
レイは髪を結びながら部屋を出ていってしまった。
五条が顔を上げたときに一瞬見えたその笑みで、五条はいろんな意味で泣きたい気持ちを懸命にこらえた。