第46章 domain
「悟…ごめんね…」
「… レイ姫…ぐすっ…どこ…」
涙を流している五条を、顔を歪めて覗き込む。
「ここにいるよ…」
「ギュッてぇ…して…っ…」
レイはまだ汚れたままの五条を抱き締めた。
すると痙攣している五条の腕がギュッとしがみつくように体に回された。
「…は…うぅ…好きぃ…行かないで…
僕のことっ…捨てなっで…ぇ…ぐすっ…」
その言葉に胸が締め付けられる思いがし、レイは力強く五条を抱き締める。
「どこにも行かないよ…悟のそばにずっと、いるよ?」
「ううっ…好きっ…大好きぃ……愛して…る…」
「……私もだよ…」
「レイがいなきゃ…僕死んじゃうよ…」
「っ…死なないでしょ?最強はそういうこと言わないの」
「死ぬっ!よっ!レイいなきゃ死ぬっ僕は!
確実にっ!生きれな…い……」
「っ……」
レイは小さく、ごめん…と何度も呟きながら背中をさする。
しかしその瞬間……
「うっ… レイ姫ぇゲボッ…
…ヴゴホッ!…おえ゛っ!グホッ…」
「っ!」
五条がまた嘔吐し、抱きついていたレイの全身を汚した。