第46章 domain
「お疲れサマンサ〜!
どーだった悠仁〜クマとの任務は〜?」
「っえ……あ…うん。」
おどおどしている虎杖を、目隠し越しからポカンと見つめる。
「うん、て何?まさかなんかやらかしちゃった〜?」
「っや!やらかしたのは俺じゃないっ!」
「じゃあクマがやらかしたの?」
「おいらなわけねぇだろバカ。やらかしたのはあの2人だ。
てめぇ自分で今朝おいらに見てこいと命令しといてまさか忘れたわけじゃねぇだろうな?!」
「………」
徐々に意味が伝わってきたのか、五条の空気が変わっていく。
その様子に虎杖はみるみる気まずくなり、冷や汗をかきながらクマと五条を交互に見つめる。
両者とも、腕を組んで向かい合い、突っ立ったままの同じ体制だ。
「え…それで?」
「おう、目撃者としてこの赤毛野郎が報告する。
耳の穴かっぽじってよく聞けよ。」
「ええ?!なんっなんで俺なの?!
嫌だよそんなん!い、言えないって!!」
「・・・」
「・・・」
「・・・っ」
なんとも言えない張り詰めた空気の中、ジィっと虎杖の言葉を待つ2名を前にして、虎杖はもう息が詰まりそうになっていた。