第7章 rival of life■
「いやぁ〜だいぶキツかったけど、ホント感激したなぁ〜!またクマさんをお借りしてもいいっすか?」
「あぁ、うんもちろんいいよ」
「やったあ!次の任務が楽しみだなぁ〜!
また夏油さんとも組みたいけど!」
満面の笑みになる灰原に、レイはずっと聞いてみたいと思っていたことを思い切って聞いた。
「ねぇ、灰原くんって、なんで傑のことをそんなに尊敬しているの?」
すると灰原は一瞬ポカンとしたかと思えば、すぐにまた笑顔になった。
「なんでって…そりゃあもうあんなにかっこいい人いないじゃないですかー!強いし優しいし、いつも冷静で、考え方とかも呪術師としての鏡みたいな人ですよ!」
確かにそうだとレイも思った。
非術師や仲間のことを大切にしているし、責任感も人一倍強い。
灰原くんは傑の良き理解者だ。
そう思ったら嬉しくなって自然と頬が緩んだ。
「僕と1度任務で組んだ時も、クマさんみたいに的確な判断とアドバイスをしてくれて!全てが凄かったんです。
あー、やっぱり夏油さんのそういうとこにクマさんは似たんじゃないですかー?…まぁ、夏油さんは術式でいっぱい助けてくれたけど!」
「え、そうなのかな…?」
「絶対そうっすよ!」
楽しそうに笑う灰原を見ながら少し考える。
クマに少しだけ
自分と夏油の何かが流れ込んでいるのかな、と。
「僕は…夏油さんのような呪術師になりたいんです。
夏油さんみたいに、真を持っていて真っ直ぐで…そんな強くて立派な呪術師に…」
そう静かに呟く灰原の瞳の奥には玲瓏に輝く光が見えた気がした。