第45章 complexion ■
ガッチャーン!!
「っ?!」
レイはパッと目を開ける。
なに?なんか今すごい音が聞こえたような?
ていうか…あれ?!
私眠っちゃってた?!
今何時だろ?
時計を確認すると、0時を回っていた。
どうやら1時間近く眠ってしまっていたようだ。
仰向けになって真っ白い天井をボーッと眺めていると、徐々に冷静さを取り戻していく。
「あー…そうだ…私…」
悟と今喧嘩中なんだった。
まだリビングにいるのかな?
それとももう寝ちゃったかな?
久しぶりに別々に寝るなー…
広いベッドに大の字になるなんてものすごく久しぶりのことで、この開放的な感じがなぜだか居心地が悪く、リラックスできない。
…こんなことってあるだろうか。
いつもは悟の腕に抱かれて、暖かい体温を感じながら安心感に包まれて。
お喋りしながら多分いつの間にか自分が先に眠ってしまっている。
眠る直前までずーっと悟は頭を撫でたり背中を摩ってくれてて…
大好き、愛してる、って何度も何度も囁いてくれる。
その言葉は今まで誰からも言われたことがなくて、悟が初めてだった。
すごく…嬉しくて…幸せで…