第45章 complexion ■
「……あぁ〜てかこれも要らないよなぁ…考えてみたらこれも必要ないし…これは…うーん……はっ!!」
ガッチャン!!
皿を落として盛大に割れ、クマの両耳がビクリと反応する。
ガララッ!!!
パギンっ!!
バリンっ!!
ガタッ!!
「うっあ〜あ…」
「うるっせぇな!なにやってんだよ!」
「…いっ……」
破片を集めた指から血が落ちる。
いったぁ……
ツー…ポタポタ…
破片の上に落ちる血をボーッと見つめながら、それが今の自分の心の痛みまでも表しているように映り、目を細める。
手の痛みと共に心臓までも鷲掴みにされたように痛くなった。
"傑はそんなこと言わなかった"
なんで1番聞きたくないやつの名前出すんだよ…
"傑はいつも私の事分かってくれてたし…もっともっと優しかった…私のこと貶すようなこと、1つも言ったことない"
なんで1番比べてほしくない奴と比べるんだ…
"あいつとは違うとかいう前にっ、少しは見習いなよ"
なんでそんなこと言う。
僕をなんだと思ってんだよ。
「……くそ…」