第7章 rival of life■
「あーマジかよこいつー!
お前さぁ、なんかズルしてんじゃねぇの?!」
ロイの勝利画面を睨んだ後、クマを見ながら五条が言った。
「はっ。なんだお前負け惜しみか?ゲームの中でもおいらに勝てないからって、ガキみてぇな喧嘩の売り方すんなよ」
「お前に言われたくねぇよ!!」
この2人とこの空間にいると、どうも喉が渇く。
睨み合う2人に、レイはため息混じりに言った。
「私さぁ、なんか飲み物買ってくるよ。クマはいちごミルクだよね?で、悟は何がいいー?」
「じゃー俺もいちごミルク。
てか俺とこいつだけにすんの?」
「おいてめっ真似すんな!」
「別にお前の真似してんじゃねーよ。元々俺も甘い飲み物が好きなの!」
またくだらない言い合いをしている2人を残してレイは部屋を出た。
自販機の前に行くと、訓練後なのか、汗を拭きながらグイグイとペットボトルに口をつけている灰原がいた。
「あっ、レイさん!お疲れ様っす!」
「灰原くんもお疲れ様。毎日頑張ってて偉いね」
彼の口癖は、夏油さんに少しでも近づく!だ。
憧れの人に認めてもらうためにも、彼はいつでも前向きで積極的だ。
「そうそう!こないだはクマさんを貸していただきありがとうございました!おかげでとーっっても勉強になりましたよ!」
そう、先日灰原はクマと任務へ行きたいと言って、面倒くさがっているクマを半ば強引に連れていったのだ。
その時のことをまだなにも聞いていなかったので、この気を逃すまいと思ってレイは感想を聞いてみた。
そしてその内容にたちまち驚愕する。