第45章 complexion ■
今日は七海健人の誕生日。
ということで、レイは七海を呼んで料理を振舞おうと決めていた。
結構グルメらしいから、凝ったものを作ろうと思っていたのだが、さすがにそこまで自信がなく、先日五条にもダメ出しされたばかりなのでもうこれはクマに手伝ってもらおうと思い、なんとかうまいこと言いくるめてクマに料理をさせることに成功した。
どう言いくるめたかというと、七海の誕生日ではあるがクマ用のホールケーキも五条に買ってきてもらう。というような至極簡単な内容。
「むしろお前がキッチンにいると邪魔だから退いてろ」
「あ、は〜い。」
そしてこの流れを狙っていたのである。
ということで、クマに全てを任せてレイはテーブルセッティングだけしてあとはごろごろしていた。
驚くべきことに、クマは料理がめちゃめちゃ上手い。
というか、コピー能力があるため、サイトや雑誌、テレビで観たレシピなどは、そっくりそのままの見た目で作り上げてしまうのだ。
一家に一台、いや一匹欲しい。
と思えるくらいなんでもできるスーパークマに感謝だ。