第45章 complexion ■
「…まだわかってないとか…。はぁ……
そういうスイーツパンパンに詰める件もそうだし、ダメ出しの仕方とか、失礼なこととか、デリカシーの欠片もないとこが、めちゃくちゃ多すぎるわけ。」
そのアバウトな言い方は五条には伝わらず、案の定ポカンとした顔をする。
「はぁ、もう…疲れてきちゃう。」
「んー…わかったわかった。ごめん。
こっち向いて?」
よくわからなくても、レイの機嫌を治したくて一先ず謝る。
しかしレイは無言のままこちらを向いてはくれない。
五条はその様子に、ふつふつと別の感情が湧きはじめた。
「ねぇ、レイ?
じゃあこの際僕にも言わせてもらうけどさー、今日の昼間のアレはなんなわけ?」
「……は?」
ようやくレイがこちらを向く。
互いの真顔を突き合わせたまま新たな会話が始まった。
「ホントにわかんないの?相変わらず隙ありありなんだから…」
「え、なに?なんのこと?」