第45章 complexion ■
ガチャ!
「やっほーお待たせぇ〜」
やはりノックもなしに五条が入ってきた。
「あれぇ?もう寝てんの?眠り姫?」
「・・・」
完全無視して目を瞑ったままのレイに、五条は何食わぬ顔で覆い被さる。
それでも目を開けない。
そのスベスベの頬に指を滑らせながら、唇を重ねる。
舌を割入れようとするが、頑なに固く閉ざされていて五条の眉間に皺がよる。
「ん、ちょっとお……ねぇ…ねぇってばっ!」
「・・・」
「うぅ〜やだぁ無視しないでぇレイ姫〜」
「・・・」
「ねええええ〜構ってよおおお
僕寂しくて死んじゃうよぉ〜!!」
激しく体を揺さぶられ、いい加減我慢の限界になったレイはパチリと目を開けて目と鼻の先にいる五条を睨み上げる。
うっせぇな!と言いながらクマも五条を睨んでいる。
「ね〜、よくわかんないけどそんなに怒んないでよ?機嫌直して?お姫様。」
よくわかんない、という余計な一言でレイは呆れたようにうつ伏せになった。