第44章 Dearest ■ 【番外編】
ー五条sideー
「ふ…いい子…」
鏡の中のレイは少しの恐怖と戸惑い、興奮と驚喜に満ちた表情をしている。
そんな表情で見られたら、もうこっちは我慢できなくなるよね…
さいっこうに卑猥でみだらで弱々しくて…
守ってあげたくなるどころか
このまま乱暴に抱き潰してぐちゃぐちゃに壊したくなる。
こんなにサディスティックな扇情心が
僕にあったなんて…ね
「あっ…んんっ…ーあっ!」
指で下の突起と上の突起を同時に弄りながら、まだ痣のついていない首元の箇所を探して吸い付いていく。
もっとつけたい。もっと…
「んっ…それ以上はっ…やぁっあ…」
「こんなに興奮してるくせにイヤはないでしょお」
力が抜けてヘナヘナと崩れ落ちるレイの腰を抱き無理やり立ち上がらせる。
ギュッと密着したその下腹部に、既に反り立って熱く硬くなった僕自身をわざとらしく押し付けた。
「レイの体はほーんと柔らかくて気持ちいいね」
その姿にこの感触は、己の中の生々しい肉感を呼び覚まし、思わず本能に身を任せたくなる。
おずおずと両手を鏡についてギュッと目を瞑るレイ。
僕は腕の中で顔を赤らめ鏡を直視できないでいる彼女を、愛おしげに見つめる。
その薔薇色に染め上がった頬も、羞恥に震え伏せられた長いまつ毛も、形の良い艶やかな輝きを放つ唇も… 何もかもが僕の欲望を掻き立てる。