第6章 Teddybear
そしてクマに訓練をつけ始めてから4日経つのだが…
それが想像以上にいろいろヤバかった。
「おらぁっ!どーした五条悟!
それでもてめぇは最強呪術師かぁ?!」
「くっそ!んだよこいつっ!」
そう…
一言で言えば、強いのだ。
とっても。
そして、人間離れしたスピードが半端ない。
パンチの連打、蹴りの連打、避けのタイミング、
攻撃威力と柔軟性。
どれも瞬発力と緩急性があり、夜蛾を含む誰もが目を見張った。
これは初めに近接戦が得意なレイと訓練をしていた成果で芽生えたものでもあったが、それが鰻登りなので瞬く間にレイまでをも超えている。
「はぁ…はぁ…うぜぇな、プー野郎…」
早くも五条は息を切らしている。
「次は私が相手になるよ。クマ助くん」
「はっ、次はお前かロン毛野郎」
「……パパと呼びなさい…」
ちょっとした言い合いをしながらも次は夏油が相手になるらしい。
「さぁどこからでもかかっておいで」
夏油は余裕そうな笑みを浮かべて突っ立ったままだ。
クマは鼻を鳴らしながら言った。
「せっかくだから、お前の呪霊操術とやらを見せてもらおうか」
その言葉に皆目を見張る。
「えっ!ちょっとクマ?大丈夫なの?」
「平気だ。おいらを誰だと思ってる」
「・・・」
「…クマのぬいぐるみだろ」
五条の呆れ声が聞こえた。