第43章 MY ALL
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次に目を開いた時には自宅のベッドの上だった。
「あ…れ……んん…」
「… レイっ。起きたぁ?」
横を見ると、五条が顔を歪めてこちらを見つめていた。
「…大丈夫?どこか変な感じとかない?」
「あれ…私…」
状況把握出来ていないレイに、五条が説明をした。
任務中に気を失って倒れていたレイを七海が硝子の所へ届けた。
硝子が見たところ、外傷も不審な点もないということで、急いで駆けつけてきた五条がここへ連れ帰った…と。
「はぁ…僕死ぬほど焦ったよ…
マジで心臓止まるかと思った…」
「ごめん…私また幻覚と幻聴にやられてたみたい…」
「ん… レイはもう、あの森へは行かない方がいいね」
「うん…そうかも…」
やっぱり私はあの手の呪霊には弱い。
すごく情けないけど、もう行きたくない…
あんなにハッキリとしたものまで見て、
会話までしてしまうなんて…
「それで…どんな幻覚にやられてたの?」
「え……」
その言葉には押し黙ってしまった。
言えるわけない…
ましてや悟になんて……