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未来へ繋ぐメッセージ【アイナナ/Re:vale】

第16章 予期せぬ遭遇



千と別れた後、疲れ切ってしまい少し歩いた先にある公園へ向かいベンチに倒れ込むように座った。

「はぁ、疲れたぁ・・・」

1人で深いため息を吐く。
千の頑張ってるアピールが凄くて...めちゃ疲れた...
万がいてくれる有り難みをものすごく感じた。
別に嫌いじゃないし、好きではあるけど...
あぁ、癒やしが欲しい...紡に癒やしてもらうか。

百は何してるかな?思い出したら会いたくなってきた...

「百に会いたい・・・」

「大丈夫ですか?」

呟いたのと同時に聞こえてきた声...
声の主の顔を見ると、会いたいと思っていた百だった。

緊張のあまり勢いよく立ち上がってしまいバランスを崩してしまった。
百がとっさに庇ってくれたけど、支えきれず2人で転んでしまう。

「七桜さん、大丈夫ですか!?」

「百、ごめんね!大丈夫!?」

起き上がり百を見ると手から血が出てるのが見えた。

「手、怪我してる!」

「これくらい大丈夫です!怪我は慣れてるんで」

百にベンチで待つように言って、ハンカチを水で濡らしに向かった。
傷をハンカチを絞った水で洗い流し、血を拭いてから絆創膏を貼って手当をした。

「ごめんね。大丈夫?帰ったら、ちゃんと消毒してね」

「全然大丈夫ですよ!」

(七桜さん、優しいな・・・てか、俺の手、触ってる・・・今日手洗えないよ・・・)

「ハンカチ汚しちゃってすみません。昨日もタオル血だらけにしちゃったのに・・・」

「気にしなくていいよ。昨日も今日も百は助けてくれたんだから。百はヒーローみたいだね」

「とんでもないです!」

「普通はあんな風にステージに上がってこないと思うけど?格好よかったよ」

格好いいって...七桜さんが俺を?
それだけで気持ちが高ぶるのがわかる。
でも、さっきユキさんと一緒にいたんだよね...そう思ったらまた悲しい気持ちになった。

「大丈夫?何かあったの?」

「なんにもないです!」

「悲しいことでもあったの?そんな顔してたよ?」

悲しい顔...それはさっき七桜さんがユキさんと一緒にいるのを見ちゃったからだ。
気持ちに蓋をしたけど、そんなすぐ気持ちをなかったことになんかできない...

好きな人が他の誰かといるって、こんなに辛いことなんだな...
早く忘れるようにしなきゃ。



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