第15章 千からの誘い
「こんなに長く一緒にいたのに、初めてプレゼント渡すとか、僕なにしてたのかな・・・」
「それは千が成長したってことじゃない?万も嬉しいと思うよ」
「これからは僕も用意するよ。誕生日もクリスマスも」
(今までしてなかったこと気にしてるんだ・・・)
「そうだね。プレゼントいつ渡す?」
「明後日に万の家来るよね?その時がいいと思う」
明後日は遊びに行く計画を立てるために集まる約束してたんだった...
「万にプレゼント見つかったらダメだよ?」
「そうだ・・・持って帰ったら見つかっちゃうな・・・」
「預かろうか?明後日一緒に渡そうよ」
「お願いしていい?」
千のプレゼントを預かり、明後日渡すことに。
「七桜、これプレゼント」
プレゼントって...いつ買ってたの?
千が開けてもいいと言うから開けてみると、スティックケースとギターのピックが何個かと可愛い温かそうな手袋が入っていた。
(このケースって結構高いんじゃ・・・)
確かにいいなと思って見てはいたけど...
「千、これ・・・」
「これなら受け取ってくれるでしょ?本当はアクセサリーとかあげたかったけど・・・それだと恋人にあげるみたいだし、七桜は受け取ってくれないと思ったから」
確かに受け取らなかったけど...千は普段使える物ならと思って買ってくれたみたい。
手袋は可愛いと思って買ってくれたって。
「でも、これ高かったでしょ?なんか申し訳ないよ・・・」
「僕があげたかっただけだから。使えるだけ使ってよ」
「ありがとう。大事に使うね。はい、千にもプレゼント」
私も用意したプレゼントを千に渡した。
「僕に?」
「うん」
「ありがとう」
嬉しそうに笑ってプレゼントを開ける顔は子供のようだった。
「温かそう。これで帰り道も寒くないね。七桜、ありがとう。嬉しい・・・大事にするよ」
「万にあげるなら、千にもあげなきゃでしょ?」
「どんな理由でも、七桜からもらえたことが嬉しいんだよ」
そんなキラキラした笑顔で笑わないで...
普段からイケメン2人と一緒にいるけど、キラキラ耐久は持ち合わせてないのよ...
その後、百の事について聞かれた。
あの時名前呼んだのを聞かれてたらしく、色々聞かれたけど絶対教えられないから内緒で通した。