• テキストサイズ

未来へ繋ぐメッセージ【アイナナ/Re:vale】

第2章 違和感



次に違和感を感じたのは、私が10歳の時だった。

高熱がしばらく続き、入院することになった。
原因が分からないため、様子をみて色んな検査をしないといけないらしい。

始めは熱が高すぎたから個室だったけど、ある程度まで下がると一般病棟へ移動することになった。

その病室で一緒になったのが【七瀨 陸】くん。
5歳の可愛い男の子。

いつもお見舞いに来て一緒にいるのは双子の兄【七瀨 天】くん。

陸くんは喘息持ちで入院生活が続いているらしい。

(七瀨・・・?七瀨 陸と七瀨 天・・・七瀨 陸って聞いたことあるんだけどなぁ・・・思い出せない。)

「おねえちゃん、だいじょうぶ?」

「大丈夫だよ。ありがとう。陸くんは優しいね」

陸くんはまだ小さいけど、優しい男の子。
照れる様子がまた悠斗と違って可愛い。

「りく、おねえちゃんにめいわくかけちゃダメだよ」

「てんにぃ!」

天くんが丁度お見舞いに来た。

「天くん今日もお見舞い偉いね!」

「りくはおとうとだし、おねえちゃんのおみまいもしたかったから!」

「ありがとう!」

天くんは弟想いで陸くんと同じく優しい男の子。

入院中、2人と過ごす時間が長いことや弟みたいで仲良くなるのに時間はかからなかった。

2人と色んな話をして、天くんは小さいながらもしっかりしてて、陸くんはそんな天くんが大好きで。
お互い大事な存在なのがわかった。

それから、天くんも音楽は好きで家でも陸くんによく歌って聞かせてあげているらしく、病室では一緒になって歌って陸くんに聞かせてあげたりもした。

七瀨両親とも仲良くなり、連絡先も交換した。

そして私の検査結果に何事もなく、すっかり元気になり無事退院することになった。

「おねえちゃん!たいいんおめでとう!」

そう言って、2人から花束をもらった。

「ありがとう。お見舞い来るから天の言うこと聞くんだよ」

「うん!」

結局2人が誰なのか...考えて思い出そうとしてみるけど、いくら考えても思い出せなかった。


それから時間があるときはお見舞いに行って交流を深めた。

私が中学生になると勉強と音楽で忙しくなり、前のように会うことは減ってしまった。

未だに思い出すことはできず、違和感は感じたままだった。




/ 571ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp