第61章 来年に向けて
「おかりん、来年のいつ頃籍入れていいの?色々準備することもあるしさ。引っ越しだってすごい時間かけて終わったんだよ?」
「そうですね・・・百くんはできるだけ早く入籍したいと考えてるって事ですね。お互いの両親にも挨拶は終わってますし両家の顔合わせがまだでしたよね?」
「遥人さんも仕事忙しい時期だったからね。年末も忙しいだろうけど」
「時間作って顔合わせしましょう。年明けに入籍できるよう社長とも相談しておきます」
「おかりん、ありがと!あと婚姻届なんだけど」
「僕が何枚か貰ってきておきますよ」
「さすが、おかりん!よろしく頼みます」
って話をしたことを百から聞いた。
「年明けにするの!?ずいぶん急じゃない?」
「そう?そんな急でもないと思うんだけど・・・でも先に顔合わせ済ませないとね」
「百、何か急いでる?結婚って焦ってするものなの?」
「焦ってないよ。早くしたいとは思ってるけど。七桜はしたくないの?」
「そんなこと言ってないでしょ?うちには急いでるように見えるよ?おかりんに無理言って、こういうのってタイミングってもんがあるでしょ?それに1人で勝手に話進めてるし」
「無理は言ってないよ!相談したの!それに勝手ってそんな言い方しなくてもいいじゃんか!七桜したくないの?いつまでも今のままでいいの?」
「だから、そんなこと言ってないでしょ?うちになんの相談もなく決めてるんだから勝手に決めてるのと一緒でしょって言ってるの」
「俺は・・・確かに早く結婚したい。今の状態も楽しいけど続くのはよくないとも思ってる。でも、俺が早く結婚したいって思うのは早く家族になりたいからだよ?俺が責任持って七桜を守っていくって、今も思ってるけど家族になるってそういうことでしょ?なんで、わかってくれないの?」
俺、1人だけ結婚したいって思ってるのかな...でも七桜は婚約者だし...
「俺、今日ユキのとこに行くから」
少しの荷物を持って、俺はユキの家に向かった。
「モモ?どうした?とりあえず入りなよ」
玄関を開けると、今にも泣きそうな顔してるモモがいた。
リビングに通して、ももりんを持って行く。
「そんな顔して喧嘩でもしたの?」
「七桜は俺と結婚したくないのかもしれない」
さっきの出来事をそのまま話した。