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未来へ繋ぐメッセージ【アイナナ/Re:vale】

第11章 3周年ライブ



3周年のライブも終わり、七桜も千も楽しかったのか少しテンションが高いままだ。
俺もだけど...

「七桜、今日のライブ誰か知り合いでも来てたのか?」

「誰も来てないけど」

「そうか?今日始まる前様子変だったし、演奏中も誰か探してただろ?」

「3周年で緊張してただけだよ。それに、今日はどんな人が来てるか見てただけ」

上手く誤魔化したみたいだけど、誤魔化しきれてないぞ。
絶対誰か来てたんだな...七桜も意外とわかりやすい顔するんだな。

千が帰ろうと言うから、帰る準備をして楽屋を出る。

遥人さんの知り合いなら俺らにも紹介するだろうし...学校の友達かな?
それとも...やっぱり好きな人か彼氏か...

「七桜って彼氏とかいたりするの?」

彼氏に千が反応する。

「彼氏?今までそんなこと聞いてきたことないのに・・・残念だけど彼氏はいません。そんな暇じゃないし。それにこの上京で彼氏いたらすごい寛大な彼氏じゃない?そんな人いるのかな」

「確かに...俺らといるし何かしら言われるか」

男2人の中に女1人だし、心配にもなるし高校生だとヤキモチとかも妬くだろうな。

「じゃあ、僕が彼氏になってあげる。いつも一緒にいるし、万は信用できるから寛大でしょ」

「遠慮します」

千は何でそういうこと軽く簡単に言うんだろ。
だから本気にもしてもらえないし、まだ好きだとも気付いてないな。

そんなハッキリ言わなくてもと拗ねる千と呆れて溜め息をつく七桜。

いつもの2人の言い合いが始まった。
ある程度までは放置して好きなようにやらせてるけど、今は外だしエキサイトする前に早めに止めに入った。

2人の言い合いはやかましいと思う時もあるけど、仲が良い証拠だとも思ってるから、止めに入るけど止めろとは思わない。
結成当初は想像できなかったけど、こうして仲が深まっていくんだなって思うから...実際のところ、そうだと思うし。

2人のやり取りは、呆れることもあるけど面白いし。
特に千の方が...
七桜は怒るかもしれないけど、このやり取りが結構すきだったりする。

また始まった言い合いを、俺は止めに入るまで微笑ましく後ろから眺めていた。

このままずっと一緒に楽しくやれたらいいなとか、ちょっと思ったりなんかして...


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