第56章 Mission撮影開始
「ユキは、ウサギとかいいんじゃない?可愛いし似合うよ」
「モモに選んでもらうよ。七桜はいる?」
「ちょっと待ってね」
ユキが代わってってと電話を受け取りスピーカーで話す。
「もしもし?」
「可愛いクマさん似合ってるよ。大和くんだけど、しばらくうちに泊めることにしたから」
「大丈夫?様子見に行こうか?」
「いや、大丈夫。ずいぶん悩んでたけど、さっき少し話したから大分スッキリした顔に見えたよ。今朝はどうしようもないって顔してたけど」
「でも、一応気を付けてね。あんまり刺激すること言ったら・・・」
「大和くんも本当は言いたいんだ。内容がディープなせいで言えないでいる。グループや事務所に迷惑かかると思ってね。それでもちゃんと言うって言ってたよ。そのせいで何かあったら僕らが守ってあげればいい」
「ユキ、格好いいね!俺も一緒に守るよ!」
「モモ。そうそう、おかりんから聞いたよ。新曲結構進んでるって」
「そう!あとユキに聴いてもらって、少し直したらとりあえずは完成かな」
「楽しみだ。明日、事務所に寄るからデータ置いといてくれる?」
「わかった!頑張ってね」
「ありがとう。じゃ、おやすみ」
そう話して電話を切った。
「大和たちのことが済んでからじゃないと、ユキに話せなさそうだね」
「急がなくてもいいよ。大和も記憶とは少し考え方違ってるんだ・・・」
「そうなの?」
「うん。たぶん話したいとは思ってたと思うけど、千には深く話に入ってきてほしくなさそうって言うか・・・」
「気を付けてって言ってたけど、何かあるの?」
「千が問いただすっぽい事したから、大和がやめろって首締めて首に締めた痕残るんだけど・・・もう話したって言ってたし、千に聞いてもらってスッキリした顔してたって言ってたから大丈夫なのかな」
「それは本当にあったら困るよっ!んー、記憶と同じ事は起きるけど結果変わる事と、そのままの変わらない事があるって事か・・・今まで変わらなかった事って、バンさんの事と俺の事だけ?」
「あと、デビュー曲取られたこと・・・」
「小さい出来事は変わるけど、大きい出来事は起るってことか・・・試練みたいなものかなぁ?」
「試練?」
「そう。その人にとって必要なこと。それを乗り越えて成長するためにある試練。俺も歌えなくなったけど、自分の気持ち確認できたし」