第53章 Twelve Fantasia Tour
「モモ?」
ユキに呼ばれて、ハッと気付く。
「七桜、可愛いし綺麗っ!ユキもそう思うよね?」
「うん、そうね。よく似合ってると思うよ」
「ありがと。2人も似合ってるよ」
お互い褒め合う。
「おかりんは結局、指輪着けたままでいいって言ってくれたの?」
「今日はみんな知ってるからいいって。ちゃんと結婚してからお披露目してってさ」
ゼロアリーナ近くの船着き場に到着する。
「お待ちしてました。さぁ、どうぞ気を付けて乗ってください」
総支配人夫妻が船の前で出迎えてくれる。
クルーザーで打ち上げなんて、なんて贅沢なの...
「七桜さん、浴衣とってもお似合いで良かったです。千さんと百さんもよくお似合いです」
「わざわざ選んでくださって、ありがとうございます」
3人でお礼を言う。
「今日はちょっとしたイベントも用意してるから、楽しんでくださいね」
イベントって何だ...?
総支配人から乾杯の言葉をもらって、それぞれ好きなように過ごす。
「七桜りん、浴衣似合ってんね!これ見て!超デッカイ王様プリン!」
「環も似合ってるよ!1人で食べたらお腹壊すよ?」
「大丈夫。ゆーちゃんとそーちゃんも一緒に食うから」
陸と一織は取ってきた食べ物を交換しながら食べたり、TRIGGERは酔った龍ちゃんに絡まれてて、大和はナギ達と騒いでる。
Re:valeは万とおかりんと一緒に過ごしてる。
万が百にお酌していると、打ち上げ花火が上がった。
「バンさんにお酌してもらいながら、美味しいご飯を食べて花火を見るなんて、めちゃくちゃ最高です!」
「モモは万がいると、大袈裟だよね」
「そんなことない!俺にとってバンさんはいつまでもあの頃のままなんだから」
「うーん、そろそろ一般人の俺に慣れてくれてもいいと思うんだけど」
「万は百とも仲良くなりたいんだよ」
「そ、そんな!恐れ多い・・・」
そんなことを話ながら花火を見て、綺麗だねってみんな笑う。
「3人とも、本当にお疲れ様でした。また働き詰めになりますが、今は羽を伸ばして楽しんでくださいね」
おかりんにそう言われて、楽しむだけ楽しんで写真もたくさん撮った。最後はみんなで集合写真も。
改めてお礼を言って、本当の意味でのツアーは終了した。
浴衣はくれるらしく、そのまま着て帰った。