第52章 Re:vale 企画 ②
閉館後、みんなで集合写真を撮り、サインも書いてあげてお礼を言って撤収となった。
「ペンギンのお散歩、可愛かったね!俺らの曲に合わせて歩いてるのが可愛くって!」
「七桜に懐いてるよう見えたね。ライオンの子供も可愛かったね」
「うちも裏側見れたり、楽しかったよ。初めてペンギンの部屋掃除したとき、めっちゃ近くて少し怖かったけど・・・」
「これで、みなさん職場体験の収録は終わりましたね。あとはスタジオ収録とツアーの合間にゲレンデ収録があります。あとは雑誌の撮影だけなので、少しはゆっくりできると思うので、曲作り頑張ってください」
「それなんだけど、曲できるまで合宿続けようと思うんだけどいいかな?」
「うち、手治ったけど?」
「そうだけど、まだ無理はさせられないしね。そっちの方が早く進むと思うんだ。七桜の家には機材が揃ってる」
「まぁ、千がそうしたいならいいんじゃない」
「まだ合宿続くんだね?ヤッタネ!ユキ」
みんなで途中でご飯を食べてから帰宅する。
「それで?まだ千が帰らない理由は?」
「疑り深いな。深い意味はないよ。曲作りしたいのは本当」
「何、隠してるの?」
「隠してるわけじゃない。まだあの事が解決してないからね。何かわかるまでは僕も一緒にいるよ」
「ユキも心配なんだよね。だからってピリピリしないでさ、楽しく過ごそうよ」
「そうね。警察は何やってるんだか」
「みんな、うちを心配してるけど、百の方が心配・・・」
「だから僕がこうやって居ようってわけ。3人の方が少しはましでしょ?」
「ユキ、俺の心配もしてくれてたんだね・・・ありがと」
それからしばらく千はうちに滞在することになった。
ツアーのリハも順調にいっている。
そして、例の事件の真相が明らかになった。
あの人とは前回ストーカーと一緒に組んでいたヘアメイクの人だった。自分がもう局に出入りできないから人を使ったと言う。ストーカーしてた人もあの時懲りていなくて話しにのったという。
あの時、弁護士と交わした契約書にあきらかに反すると、関係者含め裁判にかけられることになった。
実刑は免れないだろうと弁護士が言っていて、一同ホッとした。お父さんは怒り奮闘してたけど...
これで、やっと落ち着いて生活できる...そう思っていたら、ツアー開始日が迫っている。