第51章 Re:vale 企画
その親子は帰って行った。
「にしても、ライブで出会って結婚とか本当にあるんだね」
「たまに聞くとこはあるけど、まさか自分のグループでもあったとはね」
「可愛い子だったよね」
「可愛いのは、七桜だよー!」
「百くん、ここは外ですから余計なことは言わないでください」
「はい・・・」
「それよりさ、あの子くらい小さい子ってライブには入れないよね?何歳からチケット必要だっけ?なんとかできないかな・・・」
「小さい子供も入れるようにするってこと?」
「うん。小さくても行きたいって子はいるでしょ?その親だって子供がいるから行けないって思ってるかもしれない」
「そうですね。さっきの家族も行けるようになったらって言っていましたね」
「例えばさ、会場内に託児所設置するとか、会場の1部を親子席にするとか」
「託児所ですか・・・親子席はすぐにでも出来るかもしれないですが、託児所となると資格が必要になりますね」
「安心して預けられる場所と人って事でしょ?保母さんの資格とか必要になるね」
「社長と相談してみます。すごくいいと思いますよ!七桜さん、冴えてますね!」
「さっきの家族見て思っただけだよ」
「僕も賛成だよ。女の人は出産があるから、妊婦さんに優しい席とかもいいんじゃない?」
「妊婦席?席の端にしてあげるとか、出口に近いとこにしてあげるとか?」
「誰かが座ってて、自分の席がその奥だと行きにくいし、ぶつかったら大変でしょ?」
「千がまともなこと言ってる・・・」
「ちょっと、僕をなんだと思ってるの?」
「妊婦さんの席ですか・・・そうなると、チケットを取る時の申告制ってことですね。ファンクラブの会員であれば、それはできると思います」
「そうやって、少しでも見に来てくれる人が増えたり、見やすくできるといいよね。あんまりやり過ぎると、あれもこれもって要望がでてくるからできないけど」
「親子席と妊婦席はあってもいいんじゃない?妊婦さんってそんなにはいないだろうし」
「現実になるように、話し合います!」
3人で、おかりんに頼んだ。
事務所に戻り、征司さん達も合流してRe:valeで打ち合わせをする。
もらったセットリスト順に、いつも通り演奏してみる。
いつもと同じじゃダメなんだよな...
どこかに、変化がほしいんだよなぁ。