第51章 Re:vale 企画
数日後、NEXT Re:valeの企画で職場体験の撮影が行われた。
1番手は百で、体験するのはネイチャーガイド。
百には内緒で千と参加することになっている。
「千、ちゃんと登ってよ!」
「やだ・・・もう、シンドイ・・・」
ねぇ、あなたまだ20代だよね...?ちょっと年齢サバよんでる?
なんて文句を言いながら歩いている。
「僕だって踊ったりしてるんだけど・・・てか、シンドイから話しかけないで」
「うわぁ・・・千が来てるって知ったら百、喜ぶと思うけどなぁ・・・そんなにシンドイなら止めようか?」
「モモのこと驚かすんだろ?わかった。七桜、後ろから押してくれない?」
「ったく、しょうがないな!ほら、お爺さん行きますよー」
千の背中を押して山を登って少しすると、百の姿が見えた。
「ほら、着いたよ。百もいるよ」
百を見つけて手を振ると、凄い驚いた顔をして駆け寄ってくる。
「2人とも、どうしたの!?仕事は!?」
「モモの仕事を見る仕事だよ」
何だそれ...まぁ、百はビックリしてるし作戦は成功だね。
「ドッキリされちゃったって事?成功しちゃったじゃん!ホントにビックリしたんだから!けど、来てくれてめっちゃハッピー!」
百は本当に嬉しそうに笑う。
「「ガイドさん、宜しくお願いします」」
「はい!任されました!」
そして、準備が整うと収録が始まる。
百は植物や動物の説明をしながらゆっくりと歩いてくれる。
「七桜、背中押して?」
「またぁ?」
百は見たいけど、登るのがシンドイと言う千に溜め息をつき、また押しながら登るはめに...
「ちょっと早いんだけどっ」
「だったら、ちゃんと自分で歩いたら?・・・千、あそこにリスいるよ!」
「本当だ。なんか、ご飯食べてるときのモモみたい」
「ホントだね」
千と笑って話しをしてると、後ろから話しかけられた。
「何が俺みたい?ユキ、大丈夫?七桜も疲れてない?」
「あのリスがモモみたいだって。僕、結構シンドイけどモモのガイド見たいから頑張るよ」
「頑張って!七桜もあと少しで着くから、頑張って」
「背中押すの頑張る。ねぇ、あの動物って何?」
「あれはイタチだね。オレンジっぽい色してる」
「なんか、三月くんみたい」
「動きが活発!イタチのみつちゃん!」