第50章 忙しい日々
家に帰ると、やっぱりまだ七桜は帰ってなくて、ユキと一緒にご飯を作る。
「でも、まさかモモとこうやってご飯作る日がくるなんて思ってなかったよ」
「俺も、たぶん七桜と付き合ってなかったらなかったと思う」
「僕も好きになってなければ、作ることなかったのかな」
「はは、俺たち、七桜のお陰でこうなってるんだね」
「そう考えるとそうだね。モモと付き合って、これから結婚か・・・嬉しいんだけど、少し寂しい気もするな・・・」
「えっ?寂しいってなんで?七桜が結婚するから?まだ諦めてなかったとか!?」
「ふふ、そうじゃないよ。2人が結婚するのは凄い嬉しいよ。なんだろう、ずっと3人だったから・・・取り残されるような、そんな感じかな。僕にもよくわからないや」
俺はたまらず、ユキに抱きついた。
「どこにも置いてったりしないよ!お爺さんになってもRe:valeやってようって、ユキ言ってたじゃん!」
「・・・あの、人ん家でなにを・・・?」
「うぇ!?い、いつから?」
「・・・取り残されるくらいから?2人で結婚したらどうですか?BL流行ってるから、みんな喜んでくれると思うよ?」
「だから、違うって言ってるじゃん!これは友情のハグだよ!だいたい、俺は七桜と結婚するんだから!」
「はいはい。それで?ユキは何が寂しいの?」
「待って・・・始めから話、聞いてたな?」
「はは、バレた?だって、千が深刻そうな顔してるから出にくくってさ・・・」
「はぁ、そんなに深刻な話じゃないよ」
それから、3人でご飯を作って一緒に食べる。
「てか、ユキはご飯作りに来てくれたの?」
「ライブの話しようって誘ったの。それぞれが考えてトリ狙ってるんだ。俺たちだけ、何もしないってわけにはいかないでしょ?」
「そうなんだよね。うち、小鳥遊、八乙女どっちも楽器演奏で何曲か入るよ。まだ、どの楽器かは決めてないけど。悠斗に手伝ってもらう?それか、壮五とナギとか」
「どれか、1曲だけでもバンドやろうか。僕もギター弾いて、モモも弾いて。ベースでもいいしね」
「そうだね!それがいいよ!バンドって盛り上げるよね」
「少し、やってみようか。七桜の家は楽器揃ってるしね」
ご飯を食べ終わってから、防音室に入ってどの曲がいいか話す。