第47章 異変
「まだ、そんな遅くないよ?」
「いい匂いする。百、ご飯作ってくれたの?」
「俺の方が早かったからね!任せてよ!」
「お腹すいたぁ・・・早く食べよう!手、洗ってくる」
俺は、キッチンに行き、おかず温めて、盛り付けしてテーブルに並べる。
「おぉ、シチューだ!凄いね、もう1人で全部できるじゃん」
「おかずは買ってきたやつだよ?さすがに作れないよ・・・でも、サラダは俺が切ったよ!不細工だけど、食べれれば一緒でしょ?」
「まぁね。美味しそう!いただきます」
七桜が食べるのを見てる。
「うん、美味しいよ!野菜もいっぱいで」
「よかった・・・うん、美味しい!俺もやれば出来るじゃん!」
「そうそう。やらないだけなんだよね?」
「それだけではないよ!元々、料理は苦手だし・・・難しいのはこれからも出来ないと思う・・・」
「それでいいんじゃない?たまに、こうやって作ってくれたら嬉しいな。あとは一緒に作ったりね」
「俺も手伝う!餃子の皮とか包みたい!」
「今度やろっか!そう言えば、千が悠斗と餃子パーティーしようって前言ってたね」
「そうだよ!全然やれてないね。デビューのお祝いだったのに・・・」
「こけら落とし終わったら、少し落ち着くんじゃない?今日、悠斗と一緒だったけどあっちも曲作ったり忙しいって言ってたよ」
「七桜と姉弟ってどこで漏れたんだろね・・・遥人さんそういうのはきちんとしてそうだけど」
「たぶん、学校だと思う・・・クラスの人がうちの事、ちょっと変な目で見てたみたいで喧嘩になったんだって・・・」
「変な目って何!?イヤラシい目で見てたって事!?それは、モモちゃんも怒っちゃうよ!」
「詳しくは聞いてないけどさ、つい、俺の姉ちゃんって言っちゃったらしい・・・言われると似てるなって。百たちも言ってたよね?姉弟だって見ればわかるって」
「それでバレたってこと?まぁ、悠斗が怒ったのは納得いくよ」
「でも、隠さなくてよくなったから共演増えるかもだけど・・・」
「よかったじゃん!俺の弟でもあるから、ちゃんと仲良くしないとなぁー」
「今だって、十分仲良いでしょ?悠斗だって百くんって懐いてるし」
「確かに、仲は良いよね。小さい頃から知ってるし、遊んでたもんね」
その日は楽しい話をして、余計な事を考えることはなかった。