第44章 TRIGGERとの共演
「その髪で言えることじゃないよね?」
「それなら千だって人の事言えないよね?それに、1番バレるの龍ちゃんでしょ?」
「七桜、落ち着いて・・・モモちゃん2人止めるの大変・・・」
「Re:valeの皆さんは、特に特徴的な髪色ですからね」
「順番はどうする?年の順って一応決まってはいるけど」
「天とだ。これ絶対勝ったな」
「あれですよね?声かけられても、バレないでゴールできればいいんすよね?」
「楽くん、それ声かけられた時点でバレたって言うんじゃない?」
「いや、大丈夫っす」
「いやぁ、うちは是非それを見てみたいね」
ニヤニヤして楽を見る。
「七桜?そんな顔して、楽の事見ないで?見たいならモモちゃん見て?」
あの日以来、こうして絡んでくる事が多くなった。ファンの子はキャーって喜んでるからいいけど、わかりやすいって思う時もある。
「なら僕はモモを見てようかな」
「ユキに見られるの、モモちゃん照れちゃうなぁ」
「はいっ!1番手の2人、スタンバイしてください!」
龍ちゃんと千がスタンバイするため、外に出る。
その様子をスタジオで見てる。
「龍、目立ってるなぁ」
「龍ちゃん大きいしね。尚更目立つね。てか、千もわかりやすくない?」
「千さん立ち姿からして目立ってんなぁ」
インカムで2人にスタートを伝える。
千は龍ちゃんと少し距離をとり、姿勢を崩して歩いて行く。
龍ちゃんは進んで何秒かで見つかり囲まれてしまった。
千はそのままゴールで千の勝ち。
スタジオに戻って来て、2番手がスタンバイに入る。
「龍ちゃん速攻でバレてたね」
「龍は声掛けられたら、だまって通り過ぎることできないよね」
「おかげで僕は難なくゴールできたけど。ある意味次が1番面白いんじゃない?」
「「「確かに」」」
百と、楽がスタートする。百はスタートと同時にダッシュして走る。百を見て、みんなが笑う。楽は早速捕まっている。
「いや、違います。俺、あんなイケメンじゃないんで」
私はぷぷっと吹き出して笑う。
そうこうしていると、百の声が聞こえた。
「ほら!あっちにTRIGGERの八乙女 楽がいるよ?サイン頼めば書いてくれるって!」
そう言って必死に逃げようとしてる。
「ねぇ、これバレずにゴールするんだよね?」
「そうね」
千も苦笑いする。