第41章 久々の休日
「ありがと、百」
「七桜、後ろ向いて?」
後ろを向かせてから、首にネックレスを着ける。
「本当はペアリングにしたかったんだけど・・・それはまた今度にとっておいた。これは、俺があげたいなって思って見つけたやつだから。仕事でも着けられるようなのにしたつもり・・・」
「可愛いっ!ありがとう!百にはもらってばっかりだな・・・」
「俺が勝手にあげたかっただけ。それに俺はいつも七桜に美味しいご飯作ってもらってるし、いっぱい元気ももらってるから、気にしないで」
「ふふ、じゃあ、うちからはこれ」
「なに?」
「開けて見て?」
「これは手首に着けるの?」
「違うよ。これはアンクレットっていうの。男の人からあげるのが多いみたいだけど、お店の人がそれぞれだからいいって。左の足首に着けるの。一応お揃いだから、これでペアになるでしょ?それに足だとそんなに目立たないし」
「ペア・・・ありがと!めちゃくちゃ嬉しい!ありがと!」
「声、抑えて!こっち見てるから」
「ごめん、つい・・・へへ、ペアだって」
「わかったから。騒ぐなら帰ってからにしてね」
「うん!」
その後、百はずっとルンルンしながら歩くもんだから、おかしくて笑っちゃう。
お揃いの物は他にもあるけど、2人だけはなかった。千も一緒も物だったからね。喜んでくれて良かった。
普段からこうやって気持ちを伝えれば、百が不安に思うこともないと思うし、不安にさせたくない。
それは、百もそう思ってくれてるもがわかる。
目が合うと笑顔を向けてくれて、その顔から好きだよって聞こえてくる。だから、うちも同じく返したい。そう思うんだ。
百は太陽みたいに明るくて、心も照らしてくれる。
その百の熱さに、千の心も溶かされたんだよね、きっと。
「どうかした?」
「うぅん、なんでもないよ。買い物して帰ろ?今日は時間あるし、カレー一緒に作ろっか?」
「ヤッター!俺作るー!じゃ、帰ろ?」
車に戻って、カレーに入れる具材を買う。
「俺、七桜が作るカレーの中身がいい」
っていうから、一緒に食材探しからする。
ルーは簡単に固形のを買う。千はスパイスいれたりしてるけど。そこまでしなくても全然作れるし。
材料も買えたし、車で百の家に向かった。
「はぁ、髪の毛取りたい」
「俺も・・・」