第6章 Re:vale正式加入
「もしかして、嫌がらせとかされてるんじゃないよな!?」
「えっ!?ないよ!されてないから!全然大丈夫!」
万は基本私には心配性だ。
「本当か?千のファンの子に何か言われたんじゃないか?」
「何も言われてないから大丈夫だよ。ちょっと考え事してただけだから。ごめんね」
「はぁ・・・ちゃんと話聞いててよね。今大事な曲の話してるんだから」
「はい・・・」
千は曲のこととなると真剣になる。
万と言い合いしてるときは2人とも怖い...
「千、お前もう少し優しい言い方あるだろ。そんな態度取ってると、その内七桜に嫌われるぞ」
「えっ・・・」
万にそう言われ、不安そうな顔でこっちを見てくる千。
「なに?別に嫌いにはならないよ。色々いい加減にしろとは思うけどさ。特に女関係ね」
そう言うと、万が吹き出して笑い始めた。
千はそれが面白くないのか、万に突っかかっていき2人の言い合いが始まる。
それを見ておかしくて私も笑ってしまった。
「2人って本当仲良いよね」
お互い信頼し合ってて羨ましいくらい仲良し。
2人は私が輝いて見えたって言うけど、2人の方がキラキラして輝いて見えるよ。
(うちもそのキラキラした中に入りたいな。入れる時、くるかな・・・)
記憶ばかり気にしてても仕方ないんだよね。
ゲームの通りに全てが進むとは限らないし、起ることは起るのかもしれない。
それなら、知ってる出来事が来るその日まで2人と一緒に輝けるようになりたいし、楽しい思い出もたくさん作りたい。
前に進まないといけないんだ。
その為にもこれからは2人に遠慮した態度を取るのはやめよう。
「なんか、吹っ切れた顔してるな」
「2人のおかげかな」
「僕らなにかしたっけ?」
「わかんなくてもいいの。うちも2人と仲良くなれるように頑張るよ」
「俺たち仲良くなかったのか?」
「ただのメンバーじゃなくて、もっと友達・・・みたいな?」
「なんか微妙に距離を感じてたのはそのせいだったんだな」
バレてる...
「ごめん。でも、もう遠慮するのやめるから」
千はそっちの方がいいと言ってくれた。
言いたいこと言ってくれた方がわかりやすいと。
「お前は言わなすぎだから伝わらない事の方が多いんだよ」
この話をしたおかげで、少しだけ距離が縮まった気がした。
少しずつ縮めて行こう。