第37章 冠番組
冠番組の番組名が決まった。【NEXT Re:vale】
ゲストを呼んで話をしながらコーナーを進めたり、最後に歌ってもらったり。
バラエティー色がある音楽番組に決まった。
セットも着々と出来上がっている。
撮影まではまだあるけど、こうやって出来ていくのを見ると、実感がわく。
その頃、うちの携帯に着信が入ってた。
『ただいま。帰ってきたよ。』
天からのラビチャ。
そろそろTRIGGERの結成も近いのか。頑張れ。
『おかえり』
とだけ返信した。
やっと、やっと、七桜と2人一緒に撮影する仕事が入った。
俺は、それを聞いた時から嬉しくて気付いたらニヤけちゃう。
「百くん、嬉しいのはわかりますが、他の人にはその顔見られないようにしてくださいね。少し七桜さんを見習ってください。ほら、いつもと同じ顔です」
「むぅ、七桜だって俺と一緒で嬉しいはずだよ!いつもと同じ顔してるけど・・・」
「百くんは嬉しい楽しいそういう時の顔も魅力の1つです。でも、こればっかりは仕事なのでプライベート感情は抑えてください。今はいいですけどね」
「おかりん、大丈夫だよ。撮影始まればちゃんとした百に戻るから。こういう時だけだから心配しないで」
「七桜ー今日終わったら買い物行かない?この前さ、ユキがつけてるイヤリングと同じ形のピアス見つけたの!俺達も付けない?」
「どんだけ、お揃いにするわけ・・・」
「七桜はいつも色んなのつけてるじゃん。俺も着けてるけどさ。1個ずつとかどうかなって」
「まぁ、見てからね」
それから撮影に入った。
衣装を着て、ただ並んでポージングして撮るだけだけど。
店長の店のブランドの服は普段も愛用している。
オーバーサイズで着るのが好きで大きめのをいつも買ったり、店長がくれたりする。
百ももらってるみたいで、結構気に入って着てる。
撮影が終わり、店長が楽屋に挨拶に来た。
「お疲れ様。これね、今度出る予定の新作なんだけどよかったら着て!いつものサイズだから。こっち百くんのやつ」
「いいんですか?ありがとうございます」
「いつも愛用してます」
「いつもお世話になっております。今後とも宜しくお願いします」
「こちらこそですよ。本当七桜ちゃんがバイトに来てくれてよかったわ。売れ行きもいいから」