第34章 バレンタインデー
俺たちは男だし、自分で何とかしようと思えばできるからいいけど。
さすがに、格闘家みたいな人に襲われたら無理だけど...
ユキが七桜がライブ用にアレンジした楽譜を見てピアノで弾いてみてる。
へぇ、あの曲がこんなに変るんだなぁ...
「うん、これいいかもしれない」
そう言って、ユキはギターを手にして弾いては楽譜に書き込む作業を続けていた。
その時、俺の携帯が鳴った。
見ると七桜からのラビチャだった。
『意味調べたよ。うちも百と同じように思ってるよ』
キャー!!バレちゃった...
でも、七桜も同じ気持ちでいてくれてるのがわかって嬉しいな。
愛してるなんてまだ早いかなとも思ったし、クサいかなとも思ったけど俺も気持ち伝えたかったから思い切ってそうしてよかったな。
そう思ってると、今度は写真付きでラビチャがきた。
『前にもらったのはプリザーブドフラワーにしてもらって部屋に飾ってるよ。ケースに入れて欲しかったからお店に頼んだの』
プリザーブドフラワー?前にあげたやつって...ヤバい、ニヤける...
「モモ、モモ?モーモ?」
「え?な、なに?俺のこと呼んだ?」
「ニヤけてるところ悪いけど、これギター弾いてみてくれる?僕はピアノ弾くから少し合わせてやってみよう」
「わかった!」
七桜とユキがアレンジした曲を2人で演奏してみる。
楽器の演奏ってあんまりしたことないけど、楽しいな。
教えてもらって出来るようになって、こうしてユキの代わりに引くことが出来るのも、すごく嬉しかった。
もっと練習して、意見言えるようにならなきゃ!
2人の役に立てるように頑張らなきゃな。
七桜は時間があると叔父さんの家にある物と、実家にある持ってくる物の荷物の整理を始めてるらしい。
女の子ってやっぱりしっかりしてるんだなぁ...
俺も時間見つけて実家帰って荷物整理しないとな。
物も多いだろうし...
ユキは今使ってる物だけで、あとは買えばいいって言ってる。
ベットとか家電に小物は買わないといけない。
でも、なんか楽しみだなぁ...
数日後、ライブのセットリストと何を弾くかがだいたい決まった。
その内、何曲かは七桜も踊ることになっている。
俺らも楽器は弾くけど。
後は、グッズは見本が出来上がってきてるから衣装だけかな。