第34章 バレンタインデー
年末に凛太郎が快進撃だと喜んでJIMAとかブラホワアイドル部門優勝のお祝いをしてくれた。
そして、今年もこの季節がやってきた。
ユキにあぁ言われてからだいぶ立つけど、七桜と2人でゆっくり話す時間がなかった。
七桜は入院してたし、アルバム制作や年末のJIAMAやブラホワで優勝して仕事も忙しかった。
だから、バレンタインに逆チョコあげて告白しようと決めた。
何をあげるかも調べて決まってる。
(うぅぅ、緊張する...)
今年のバレンタインは千とおかりん、凛太郎、叔父さんと紡、後はスタッフ用と征司さんたちの分とお父さんと悠斗の分。陸には届けに行く時間はないから、買ったやつを手紙付きで送ることにしてる。
それと、百の分。
千たちのは量作らないといけないから、今年はブラウニーにした。
百にはハート型のマドレーヌにした...変に思うかな?
当日は2人に会うから丁度いいんだよね。
時間ないなか、せっせと作っては焼いて作っては焼いてを繰り返す。
千にも普通のマドレーヌあげよっかな...他のみんなと一緒ってなんか可哀想だし。
そうなると、百にもブラウニーあげないとだな。
大量のブラウニーを作り、紡も一緒に袋に入れるのを手伝ってくれた。
マドレーヌは少しだから、慎重に作る。
出来上がりは完璧で、紡も美味しそうって言ってくれた。
少し多めに作ったから、包装した後2人で一緒に試食をした。
千用と百用にちゃんとわかるようにラッピングをして、全部を完成させたのは12時を過ぎていた。
急いでお風呂に入って、明日の用意をしてから寝た。
当日、事務所に着いておかりんと凛太郎にさっそく渡す。
他のスタッフ用には箱を用意して好きに持って行けるようにしておいた。
征司さん達の分は別で箱を用意して、スタジオの中に入れておいた。
千と百も少し遅れてやって来た。
「ハッピーバレンタイン!」
そう言って、2人に渡す。
見た目は柄違いの包装で一緒に見えるけど、中身は違う。
「ありがとう。はい、これは僕から。ハッピーバレンタイン」
「ありがとう」
「七桜・・・俺も用意してるんだけど、後で取りに行くことになってるから後で渡すね?」
「わざわざ、用意してもらってごめんね。ありがとう」
ユキと目が合い、上手くいくから大丈夫だと言ってくれてるようだった。