第29章 Re:vale 再始動
(楽器弾くのって、こんなに楽しいんだなぁ)
「七桜さんが、いつも楽しそうに弾いてるのが分かった気がします!」
「3人で一緒に弾けたら、もっと楽しいね!」
「はいっ!」
百にギターを教えながら話していると、千も来た。
「2人ともここにいたの」
「ユキさん、七桜さんにギター教わってました!」
「百もギターやりたいんだって」
「そう。じゃあ、僕も教えられるね。七桜には適わないけど、僕も弾けるし」
「ありがとうございます!」
「3人で演奏か・・・いいね。少し形が見えてきたかも」
そして、その年...私は無事に高校を卒業した。
三月と一織が卒業祝いにとケーキを作って持って来てくれた。
怪我してから実家に居たから、遊びに来ることがあって自然と仲良くなれた。
名前も呼び捨てで呼ぶようにもなった。
あれから百は家でも練習してるみたいで、結構上達してる。
私とピアノやドラムと合わせてみたり、千と3人で合わせてみたり。
段々と形になっていくのがわかる。
「百、凄い!もうこんな弾けるようになったんだね!」
「まぁ、これなら問題ないね。後は練習しながらレベルアップしよう」
「はいっ!」
そうだと、衣装が一応出来上がったから着てみてほしいと2人に教える。
とりあえず、色違いで2着作ったんだ。
「もう出来たの?しかも2着も?」
「七桜さん、ちゃんと寝てますか?」
「大丈夫。今はライブもしてないし。百は大学もあるし練習もして大変でしょ?千は曲作ってるだろうし。自分に出来ることあるのは嬉しいから、それに早くライブしたいじゃん」
「そうね。僕もまだ完成はしてないけど、大体は出来たよ。これ、ちょっと弾いてみてくれる?」
千から渡された楽譜をピアノで弾く。
「めちゃくちゃ格好いいです!ユキさん、凄いです!」
「うん、いいと思う。後はアレンジ?」
「そう。だから手伝って?七桜もずっと弾いてなかったから腕鈍ったかもしれないし、丁度いいでしょ?」
「そうだね。さて、衣装着てみて」
衣装を着てもらうため、衣装を部屋から持って来る。
お母さんと悠斗も丁度いて、これから衣装着てみると言うと、見たいと一緒に着いてきた。
「ジャーン!どう?」
自信ありげに出してはみたけど、2人の反応が気になる...